果実のきず

夏の終わりを知らせる雨に
私は心の何かを押し流された

桃の表皮を爪で傷つける

柔らかな果肉から零れ落ちる果汁

人の身体にはたくさんの傷があって
それは内側にやがて隠れてしまう

目に見えているものが世界ではなく
心の奥底に本当の世界が広がっている