愛の装置
忘れられない昔の彼女は
彼の記憶の中でいつまでたっても
死なないし何度だって蘇るので
それに私は太刀打ちなんてできない
男の人は別名保存というけれど
そのデータごとクラッシュしてしまえばいいのに
大人の恋はいつも後味に苦味がある
そんな恋より
私は歯が痛くなるほど甘くて甘すぎて思わず笑ってしまうような恋がしたい
私だけ好きで私をあなたの存在理由にして欲しい
でもそんな恋程
簡単に壊れてしまうのもわかっている
愛はうつろぎやすく形もない
そんな愛をできるだけ同じ形にとどめておこうとするのはとても難しい
愛は水で
今日も愛は流れ、垂れ落ち、水溜りになって蒸発していく
それは雨が降り蒸発しまた雲になり雲から雨になるように
愛の装置は循環していく
あなたへの愛を受けたあなたはまたその愛を別の人に与えるの
私のkissはあなたを通り抜けその未来に向かっていく
私もあなたも愛を伝える為の伝導体