触れることさえ躊躇うような

嘘つき
それはとても寂しいこと

誰も終わりを想像して行動を起こせない
好奇心に押され
そのまま倒れこむ
そしてああ違うと勝手に納得して
終わらせるのだ

恥を忘れた人は人でなく
人間の形をした何かである

それを忘れた口付けは
えらく渇いた味気のないものだ

素肌の表面から滑り落ちる雫のように
受け止めるものはなく
ただ阿保のように流れる

心を少し冷やすような
心地の良さを求めているが
雑にのたうちまわるような
そんなお芝居ばかりしている

本当の愛なんて陳腐なことは
今更言わないが
愛すれば愛するほど狂うような
そんな一夜を死ぬ前に一度味わいたい

感情が足りぬ
愛はない恋人達よ