凍えたミルク

‪貴方はずっと星の話をしていた‬

その瞳は木星のようであった‬


‪硬くなったパンを嚙り小麦を味わう‬
‪白葡萄を一粒‬


‪きっともうこんな夜は来ない‬


‪冷え切った身体を擦り寄せて‬
‪肺に冷えた空気を送り‬
‪生暖かな息をはく‬


‪人は少し嫌いな方が付き合いやすい‬


‪好きという感情は貪欲で‬
‪全てを食らおうとする‬


‪そう言った貴方は‬
‪6月の雨の中消えてしまった‬

 

‪すべてウソだったかのように‬