砕けてしまう

それは砕けてしまう目線をやる前にそれは逃げてしまう追えば追う程にそれはなくなってしまう息もつけぬくらい裸足でも靴のままでも上がってくればいいそしてあなたの瞳で確かめたらいいそれはあなたの意思のままにそれはあなたに求めたがっている臆病で強欲…

lust kiss

冷たい風が熱されていき花々は極彩色私の余白はない人が立ち去る時の美しさあなたの残した痺れが尾を引きそれに身震いする私の身体はとても単純で愛らしいあなたは私をそんな風に思い出すことはあるのだろうか荒々しく迫り来る夜に独りは苦痛でまたふらりと…

Not Found

私のいない人生があなたにとって最良ならここから立ち去ろう私の肉や血や体液がいくらあなたを求めようとも私はもうあなたの為に微笑むことはできないあなたの声や感情やその肌がもう届かない遠くにいってしまったのを私は知ってしまった手を繋いでいたはず…

emotional kiss

場慣れたした彼女は不敵な笑みを浮かべバックライトを浴びながら無敵になる素敵な夜は闇が濃いハイライトで飛んでしまうその閃光で貫いて本当の僕はここにおいていくよ何にも意味を持たない渇いたkissの後には無色透明の水を飲もう明日にどれだけ価値がある…

衝突

私もあなたも十代ならば肉体で縛りあえるだろう悦びだけ貪るようにそれを愛と名付け互いの性器を自慰しあえた私たちはいつの間にか若さを失って本当の孤独を知ることになる本当の孤独はひどく歪んで腫れていく下手な優しさでもかければそれは殺しにかかって…

セシルブルー

言いたいことを忘れたふりしては 心の内に溜め込んで くだらないやりとりにがっかりして それでも笑顔を忘れない私は もうすぐ25歳 明くる日に何を想おうか なんとなく日々の色んなことが怖いけど 人に救われて生きてる されるがままにされないように 寄せて…

果実のきず

夏の終わりを知らせる雨に私は心の何かを押し流された桃の表皮を爪で傷つける柔らかな果肉から零れ落ちる果汁人の身体にはたくさんの傷があってそれは内側にやがて隠れてしまう目に見えているものが世界ではなく心の奥底に本当の世界が広がっている

シャーベット

壊れそうな関係性を脆く儚く繋ぐ青とピンクのシャーベットのような夕日 悪気のない顔で笑う君は悪魔だ無邪気な殺人はふらふらと常に栄養不足滴る蜜を捜している透明な涙は救いようがないまるで台無しだ一寸先は闇だとカラスが言うおとぎ話みたいだけど結末は…

スパイラルラブ

誰も彼も何もかも一方通行 進行方向を定めよ 適当じゃだめかな? そういう彼は霧の向こうへ 愛を信じよ そういった彼は闇の中に ひとりぼっちになった私は闇雲に歩いて 同じところを何度も通る 可哀想な彼の側で 冷え切った日々に愛を灯したい何の愛を選び取…

フリスビー

悲しいフリして私に優しいフリさせんなパンスト破り捨てて今すぐセックスしたいよあれもこれも嫌だ普通じゃ嫌だとひねくれていきてきたけど普遍性の獲得が世界に愛され受けいられることそれを一度享受してみるのも悪くないね

lover soul

ファズの効いた日常が 私を青く染める 頭を冷やすと冴えるけれど 身体を冷やすとろくなことがない 私より早く世界が動いていて 言いかけた言葉はそのまま死に絶えた ここはまだ氷山の一角さと 携帯の液晶画面が青く光る 眠れない夜は群青 愛されてると勘違い…

深海

纏わりつく喧騒を引き剥がし今孤独の海に落ちていく誰も届かない深淵へ骨と肉の間が疼くたまに思い出すような他人の笑い声が金切り声に変わったりして世の中とのチューニングが合わないことに慌てて怖くなる瞬間がある差し出された手が海藻のように揺らめき…

opacity

嘘と約束をして真偽のない口づけを 果てる先になにもなくても欲しいままに求め合い 傷つけ合うことはいけないことかい 染み出たそれが涙でも すぐにその味を忘れて欲しくなる 何度も確かめればいいよ ベッドの中を覗けば 底のない快楽がいる 綺麗な言葉なん…

燃える色

君は随分バカなんだなぁ 逆立ちしながらそういうあなたは 重力なんて知らないように 軽々と空気を弾けさせる 分子構造を肌で感じるように 夕焼けが落ちていく様を あなた越しに見るのさ 触れていないのに なんだかキスされたような気になって 俯く私は緋色に…

キルミーベイベー

電光掲示板でモールス信号を送る 言葉と裏腹でハラハラだ 君を裏切って それゆけ劣等感 切って貼っての切手で 手紙書くよ それはジョークで 閑静な住宅街の電灯でバチバチと 虫のディスコタイム飛び込めトンチンカン 春はあけぼの 僕はほのぼの 君を殺してや…

ビブラート

干からびた蜥蜴 白く粉ふくカラカラな身体に水を垂らしたら生き返りそう 取り残された心がここにはあって でも目を離した隙にそれは失われる 春の匂いを嗅いで動き出そうとする動植物の震えを感じとりながら 私は手を広げたまま落下して加速する 限られた命…

ヒーリングミー

あまりに綺麗だから触らずに大切に眺めていた花は止める間もなく散る 時間にサランラップをかけたいけれどそうもできないから1番美味しいその時に頂戴しよう 過ぎて行く時間の傷と共に キズとキスが似ているのは偶然なんかじゃないよ

何事もなかったように白々しく雪が溶けるまるで他人事だ当事者であったはずなのに自分の立場がなんだったのか忘れてしまうそれは故意に?私がどんなに雪を心配しようが勝手に溶けるから安心できるそのままで静かに冷たく私を凍えさせておくれ

フラジャイル

白い息滲む夜 あなたは暗闇にもたれかかっているどうせ誰にも理解されないと背を向けて震えているのでしょう?どうか自分が誰より不幸だというような顔で泣かないで無理に笑わなくていいあなたの魂は暖かい深呼吸で世界と共鳴ひとりだけどひとりじゃない私の…

しらばっくれたって

不必要な優しさが珈琲カップの底に沈殿している飲んだ後が地層の様に内側に残っていた無駄に弄んだ時間を強調するかのようにタバコの灰が高く積まれているそれは埃のようでもあり死んでいった自分の細胞のようだミルクを垂らしたように空は曇り太陽が色を少…

私は痛がりの不死身である

正しいことははっきりみえなくていい、必ずしも正しいカタチをしていることはなくそこにあると感じることが大切。そういうものがもしかしたら希望なんじゃないですか?星が見えるロマンチックな夜に星に願うより、星がみえない曇り空だからこそ星に願いたい…

やる気がなくてごめんね、なんてね

夜明け前に口笛人々が眠りから覚める頃に眠りにつく人集りを飛び越えて空を飛ぶ夢をわざわざみる冬の空気は口溶けがよくてほんのり苦い

難解なものだって

跳ね返る雨粒跳ね返すアスファルト向こうへ向こうに粉砕する瞬間や砕け散る旋律が私を魅了してやまないやまないのは雨だけじゃないほとばしる血潮背中がゾクゾクする複雑に編み込まれた感情と好きだった男のセーターの網目に思いを馳せ解く糸なんてといてし…

cancer

さざなみの中で淡くたえるにたえねばならぬ君はとうに名前を失ったまま言葉にならない泡を吐き両手は人を傷つける鋭利さで誰も抱きしめられぬまままっすぐにも歩けず右往左往するしかないさて君はどうやって生き抜くか起死回生と星よ光れ

暗闇

重なる黒で私を汚してその真っ黒な手で 偶然なんかで終わらせないで 真実の口づけを交わし裏切りさえも愛しき色 月が沈み暗闇が眩しいここなら底地に足を左胸に心臓を私の為の墓をあなたの為の墓碑を

ガーネット

ゴミでできた夢の島現実にあるユートピアと見えないユートピアの境目なのか緑に濁った海と色とりどりの花骨を砕いた粉があっという間に海に飲み込まれ溶けていく一匹と一人がひとつになり浮遊するクラゲのようにふわりゆらゆらとぐらぐらと照りつける夏の終…

💧

寂しさという殺人鬼優しさに溺れるナイフ

弱さ

あなたの弱さはそれだけ優しさを知ってるということ

とてちて

見渡せば静かな夜その静けさの下で一軒一軒の中身はとても騒々しい生活音とてちてと食器のとちとちや風呂場のちとちと赤ん坊のてちてちそんなとてちてとが転がってる

鳴いている

泣いても泣いてもどうすることもできないのに鳴きやまない私が力一杯いくら泣いても海程泣けないこの声にならない声は鳴き声鳴いているよ心の底からおまえに向けて